議会広報特別委員会管外視察報告書
1. 視察先
平成31年1月31日(木)
東京都あきる野市役所
「議会広報の編集方針等について」
平成31年2月1日(金)
埼玉県寄居町役場
「議会広報の編集方針等について」
2. 私感
イ) あきる野市議会
あきる野市議会報は、職員と議員が協力して紙面リニューアルを行ってきた。そのコンセプトは、如何にシンプルに出来るか、如何に手に取って貰えるか、如何に読んで貰えるか、そして、議会報は議会を知って貰うきっかけであるとして編集に取り組んでいる。
中でも重要な事は、4年に一回の見直し検討を決めている所である。
以下に、朝来市議会報でも取り組める内容を示す。
①議会報の名前を分かり易いものに変更する。
②見出しとリード文を付ける。
③小学生が夢を語るコーナーを設ける。
④スケジュールをカレンダーに変更する。
⑤提案理由要旨などの行政用語を分かり易い言葉に変える。
⑥知らせたいことと知りたいことの差を検討する。
⑦読んでほしい量と読める量の差を検討する。
⑧市民アンケートを実施する。
ロ) 寄居町議会
寄居町議会報は、委託業者を上手く活用し、素人(議員)には出来ないプロのデザインや発想で編集を行っている。
また、寄居町議会の議員の皆さんと議論を行う中で強く感じた事は、町民目線での議会活動や情報公開の考え方が浸透している点である。そのために全員協議会での議員間討議を活用した議会改革や読み手(町民)の側に立った分かり易い議会報改革を行っている。
以下に、朝来市議会報でも取り組める内容を示す。
①フォントサイズを12ポイントに変更する。
②見出しは必ず付け、大きく、簡潔、インパクトのあるものにする。
③市民参加の一環として傍聴者へインタビューを行う。
④編集フローを見直す。
⑤全員協議会を活用して議会報改革を全議員で共有する。
3. 総括
あきる野市議会報は定型化・フォーマット化し、寄居町議会報は複雑化・専門化(プロ化)している点で全く違った議会報編集を行っているが、共通している視点は読者である市民や町民目線での議会報編集を行っているところにある。
翻って朝来市議会報はどうであろうか。
もう少し柔軟な発想での議会報編集をする必要を感じるとともに、朝来市議会として、何を大切にするのか、何を選択するのか判断する基準を有していない現状では、議会報を深化させることは出来ないと感じる。
そうした現状を踏まえて、早期に編集方針を検討・策定し、全員協議会で議員の理解を得ながら、議会報リニューアルを進めていきたいと思う。
また、両市議会も広報機能と広聴機能を有した議会広報広聴委員会であった。広報が一方的に議会情報を発信しているだけでは情報の受け手である市民不在の不可逆な一方通行の情報提供に陥るが、そうした事態を避けるために広聴機能の付加や充実が必然的に求められる。従って、今後の委員改選を見据え、広聴に関する調査研究を行い、広聴機能を有した広報広聴委員会への議論を進めたいと思う。